公開講座は、東京大学の先生方に講義をしていただく企画です。講義では、「地球環境問題」をテーマに文理を問わず様々な分野の4人の先生に講義をお願いしています。ゼミでは、少人数講義の特徴を活かした来場者との双方向的な情報交換を目的にしています。場所は、いずれも工学部2号館1階で、ゼミは工211教室、講義は工212教室です。
さらに、社会の第一線で活躍されている方を招く協賛講座も今年から始まりました。こちらも場所は工212教室です。
講義(工学部2号館 工212教室)
花木啓祐先生(工学系研究科都市工学専攻)
低炭素社会と都市
気候変動問題の解決のために人為的に発生する温室効果ガスを大幅に削減することの必要性は今や明らかで、どのようにそれを実行するか、という段階になっている。その削減は単に技術を導入して達成される水準のものではなく社会全体を低炭素型に変革していくという、長期ビジョンが必要である。人間が生活する場である都市は、先進国においても発展途上国においても低炭素社会の要を担う。都市の場こそ、低炭素化の対策を実現していく場である。 基本的には、都市における物質とエネルギーの消費を抑制すること、二酸化炭素排出の少ないエネルギー源を選択すること、都市の構造を省エネルギー型にしていくことが低炭素都市への道である。 この講義では、日本全体で2050年までに温室効果ガス排出を70%削減するシナリオを示し、都市活動から発生する二酸化炭素の要因を解析するとともに、削減の道筋について、都市における解析の方法を示しながら展望する。
日時
5月30日(土)10:30~12:00
参考
- http://2050.nies.go.jp/index_j.html
- http://2050.nies.go.jp/material/2050_LCS_urbanleaflet_20090208.pdf
米本昌平先生(先端科学技術研究センター)
地球環境問題の科学と政治
地球環境問題とは、環境に関する科学データとその予測研究を前提に、政策を決め、実行していくことです。それは自然科学と政治・経済・外交という人文社会科学とが融合した課題です。地球温暖化や酸性雨問題を例に、地球科学と政治や外交が重なる局面を切り出し、日本の未来を考えます。
日時
5月30日(土)14:30~16:00
吉田好邦先生(新領域創成科学研究科環境システム学専攻)
エネルギーと地球温暖化
公害などの地域環境問題とは異なり、その影響が空間的かつ時間的に及ぶ地球温暖化に我々はどのように対応すべきだろうか。排出量取引や環境税などのトップダウンによる経済的方策から、家庭での省エネ対策などのボトムアップ的方策までを網羅的に紹介し、両者の関係や有効な方策は何であるかを明らかにしたい。
日時
5月31日(日)10:30~12:00
茅根創先生(理学系研究科地球惑星科学専攻)
地球温暖化とサンゴ礁
サンゴ礁は,様々な階層で生物が相互作用する共生系です.動物であるサンゴと,その体内の共生藻との共生関係に基づいて,高い光合成生産と,石灰質の骨格形成が維持されている.光合成生産は食物連鎖の基礎となり,骨格は積み重なってサンゴ礁地形を作る,食物と住み場所が提供され,サンゴ礁には海洋でもっとも多様性の高い生態系が展開している.人にとっても,多様な生物群集は豊富な水産資源として,サンゴ礁地形は天然の防波堤と住み場所を提供してきた.人とサンゴ礁は,持続的な共存・共生系を維持してきた.しかしこの数10年の間に,海岸への人口集中や開発に伴うローカルな環境ストレスによって,サンゴ礁は急激に劣化し,破壊されている.さらに,地球温暖化による白化,CO2濃度上昇に伴う酸性化による石灰化抑制,海面上昇による水没など,グローバルな環境ストレスによる危機が迫っている.ローカル・グローバルなストレスを受けて破壊の危機にあるサンゴ礁を再生するためには,サンゴ礁共生系の複合ストレスに対する応答モデルを構築するとともに,応答モデルに基づいてサンゴ礁の監視・診断を行う手法を開発し,適切なストレス制御と修復・再生のために必要なガイドラインを示すことが必要である.こうした学術的基礎に基づいて,人とサンゴ礁の新たな共生・共存系を再生しなければならない.
日時
5月31日(日)14:30~16:00
参考
ゼミ(工学部2号館 工211教室)
小口高先生(空間情報科学研究センター)
地理学と情報学の出会い
地理というと,社会科の科目で,世界各地の物産などに関する知識の暗記というイメージがあるかもしれません。しかし,大学の地理学は中学・高校の地理よりも理系の要素が強くなります。また,憶えることよりも考えることが重視されます。最近では地理学が情報学と強く結びついており,「地理空間情報」や「地理情報科学」という言葉がよく使われます。このような動きは産官学の全てで活発になっており,その重要性を考慮した政府は,2007年に「地理空間情報活用推進基本法」を施行しました。地理学と情報学がなぜ結びつき,結びつくことによって何が生じたのかを,一緒に考えてみましょう。
参考
日時
5月30日(土)12:30~14:00
亀口憲治先生(学生相談ネットワーク本部企画室長)
心のタフネスの育て方 ― 超軽量粘土の活用法とその理論的背景
誰しもが人生のどこかの段階で、無力感や挫折感に陥ることは避けられない。今回は、心のタフネスを身につけるための「コツ」や「ヒント」を具体的に伝授する。さらに、それがどのような学問的あるいは実践的な裏づけをもっているかについて解説し、超軽量粘土の魅力とそのヒーリングパワーを体験できる機会を提供する。
日時
5月30日(土)16:30~18:00
大谷勝先生(新領域創成科学研究科人間環境学専攻)
アミノ酸と健康 ─ アミノ酸研究の歴史
100年ほど前に池田菊苗先生が昆布のうまみの成分がアミノ酸であることを発見したのが東大アミノ酸研究のはじまりです。1950年代に日本ではじめて医療用としてアミノ酸の「点滴」が開発され、術前・術後の栄養管理に利用され多くの命を救ってきました。1990年から東大牧場の競走馬やアスリートへのアミノ酸の効果について研究してきました。今回はアミノ酸研究の苦労話や秘話について紹介します。
アミノ酸と健康 ─ アミノ酸の基礎知識
アミノ酸は私たちが健康に生活するために欠かせない栄養成分です。 からだを作る筋肉・皮膚・髪の毛・血液・ホルモンなどもアミノ酸 がつながってできているのです。 からだの素となる基本のアミノ酸はたった20種類しかないのです。 通常の食事をしていればこれらのアミノ酸が不足することはありません。 しかし現代社会において、忙しくて朝食あるいは昼食を摂れない場合や嚥下(飲み込み)が弱い高齢者は食事の量が少なく、タンパク質が不足することがあります。タンパク質は消化・分解・吸収に3~4時間かかりますがアミノ酸はタンパク質の消化されたものですから、速やかに吸収されからだの必要なところにいきとどき利用されます。
日時
5月31日(日)12:30~14:00
協賛講座(工学部2号館 工212教室)
社会の第一線で活躍されている方をお招きし、自身の経験の中で感じられた「知」の重要性・実践の現場を生の声でお伝えいただきます。1日目はニューズウィーク、2日目はリクルートから講師を招き、講演をしていただきます。
柏木 明子氏(元ニューズウィーク誌記者)
世界への扉を開けてみませんか?
世界情勢が激変し、テクノロジーも劇的に進化するなか、ニュース発信のスピードは加速する一方です。ワシントンポスト紙・ニューズウィーク誌各東京支局での記者生活をふまえ、ニュースのグローバル化・多様化そして海外メディアの面白さをお伝えします。変容する国際社会の一員として、外国語メディアも生活の一部にしながら、世界への扉を開けてみませんか?
日時
5月30日(土)12:30~14:00
岡崎 仁美氏(就職支援コミュニケーション部シニアマネージャー兼リクナビ編集長)
就活・進路選択を考える前に絶対知っておきたい3つのこと
創業以来50年にわたって、就活する学生を応援し続けているリクルートによる最近の新卒採用の現状やこの環境下での準備方法に関する講演です。
企業はいったいどういう人材を求めているか。入社後に活躍するためにどういう視点で企業・仕事を考えるといいかなどの情報もお伝えします。
日時
5月31日(日)12:30~14:00






